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みんなの「書評」ブログ

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アジア系アメリカ運動再考 - イエロー・パワーの時代
アジア系アメリカ運動再考 - イエロー・パワーの時代 ちょっと必要があって入手した本。出版ホヤホヤの研究書で、最近の出来事までフォローされているのがありがたい。アジア系アメリカ運動とは、60年代から70年代のアジア系アメリカ人による反体制運動のこと。本書は、黒人の公民権運動に触発されたアジア系アメリカ人やその社会が多数派エスタブリッシュメントに対して抵抗した時代を「再考」しようという試みである。 ...続きを見る

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2012/01/25 19:57
『すばらしい墜落』 ハ・ジン 著 / 悲劇は喜劇、喜劇は悲劇
『すばらしい墜落』 ハ・ジン 著 / 悲劇は喜劇、喜劇は悲劇 2009年に出版されたハ・ジンの短編集"A GOOD FALL"の邦訳書がこれ。苦渋に満ちた、しかし、悲喜劇のような12の物語が収められている。場所はニューヨークのチャイナタウン「フラッシング」。大学院生や高学歴の登場人物が多いが、ブルーカラーや僧侶、中国から出てきた老母なども重要な役割を果たしている。中国生まれもいれば米国生まれもいる。名前を偽る謎の女性もいるし、名前も姓も変えてほしいと嘆願する中国系の子供たちも出てくる。 ...続きを見る

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2012/01/03 01:09
あの日、パナマホテルで / 「いたいけ」な恋
あの日、パナマホテルで / 「いたいけ」な恋 シアトルの航空会社を早期退職し病の妻を看取ったヘンリーは、絶望の淵にいた。そんなとき、戦時中収容所に移送されることになった日系人が密かに運び込んだ荷物が地下から40年ぶりに発見され、騒然としているホテル横を通りかかる。目に飛び込んできた鯉の絵の傘…ケイコのだ!脳裡には、戦争のため離ればなれになった初恋の日系少女の面影が鮮やかに蘇り…。全米110万部のベストセラー。2010年アジア・太平洋文学賞受賞。【「Book」データベースより】 ...続きを見る

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2011/12/30 23:37
「動く」アメリカ史 - アジア系アメリカ人と「移動」の映画 by ダレル・ハマモト
「動く」アメリカ史 - アジア系アメリカ人と「移動」の映画 by ダレル・ハマモト アジア系アメリカ人たちが自分たちのメディアを持つのは1980年代初頭だとハマモト教授(UC Davis)のこの論文に書いてある。むろん、移民一世たちが母国語で作った新聞はあったが、ここでの<アジア系アメリカのメディア>とは、二世以降の世代が、英語で、自分たちが作品を制作発表するための自前のメディアのことだ。 ...続きを見る

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2011/12/13 19:54
アメリカ音楽史 ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで
アメリカ音楽史 ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで ロック、ジャズ、ブルース、ファンク、ヒップホップ…音楽シーンの中心であり続けたそれらのサウンドは、十九世紀以来の、他者を擬装するという欲望のもとに奏でられ、語られてきた。アメリカ近現代における政治・社会・文化のダイナミズムのもとその“歴史”をとらえなおし、白人/黒人という枠組みをも乗り越えようとする、真摯にして挑戦的な論考。(本の内容紹介より) ...続きを見る

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2011/11/27 12:01
わたしたちは何故小説を読むのか?/ 『わたしを離さないで』
わたしたちは何故小説を読むのか?/ 『わたしを離さないで』 この、陰鬱で、Gloomyで、更に高温多湿で台風まで来る2011年の7月に、よりにもよってカズオ・イシグロの長編小説『わたしを離さないで』を読むことはない。実際、読み進めてすぐ、「あ、こらアカンわ」と、放り出しそうになったし、これを友人に勧める気にはならない。しかし、ある理由で、最後まで読んだ。そして疲れた。 ...続きを見る

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2011/07/19 22:18
『ハワイの辛抱人』 - 「ハワイ日本語」やピジン英語が話された時間と空間
『ハワイの辛抱人』 -  「ハワイ日本語」やピジン英語が話された時間と空間 泥縄式で、ハワイ移民関係の本を漁っている。これはライフ・ヒストリー研究、いわゆる、質的研究というジャンルに入るもの。明治25年福島県生まれで、14歳のときにハワイに出稼ぎ移民した渋谷正六氏と著者との「共作」だ。「聞き書き」ではない、と著者が明言しているので、そうではないのだろうが、私にはなんともいえない。方法論っていうのはややこしい。自然科学ならまだしも、社会科学で客観性を担保しろと要求するのは無理な注文だろう。この本でも、著者が渋谷正六氏と同じ東北地方の出身であることが著者と渋谷氏との... ...続きを見る

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2011/06/11 20:57
『創られた「日本の心」神話』 「演歌」という文化
『創られた「日本の心」神話』 「演歌」という文化 演歌を聴いたことのない中国系アメリカ人に英語で演歌を説明できなかったという思い出がある。なんでそんな話題になったのか覚えていないが、相手はミュージシャンじゃないし、日本の大衆音楽も知らない。真っ青になった。音楽を言葉で説明するのは不可能だと言ってしまえばそれでお終いだ。しかし、音楽それ自体ではなく、どんな背景を持つ音楽かくらいは英語で説明はできる。宮廷の音楽なのか伝承された民謡なのか、何時代の音楽なのか・・。たぶん僕もそういうふうに演歌を説明しようとしたのだ。しかし、英語にならない。日本... ...続きを見る

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2011/04/09 18:27
「巡検」の成果 ― 敦賀と杉原千畝と絵本
「巡検」の成果 ― 敦賀と杉原千畝と絵本 大天災+大人災の前に、こころが、「嶋々や千々にくだけて夏の海」(芭蕉)の日々だが、当ブログは別に「自粛」はしない。今日もブログ主の「うだ話」を聞いていただく。不謹慎だと感じた方は別のサイトに移動して下さい。あ、「うだ話」というのは大阪弁で「意味のないことを喋る」という意味です。 ...続きを見る

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2011/03/26 21:01
歌う国民 ― 近代化と「国民づくり」と歌
歌う国民 ― 近代化と「国民づくり」と歌 『歌う国民』唱歌、校歌、うたごえ 渡辺裕 著 という本を半分読んだところだが、なかなか面白い。かつて、音楽は芸術ではなく極めて実際的で身体的なツールであったこと、唱歌と童謡との微妙な関係、明治以降の近代化と西洋音楽、日本の伝統とは何か、等々、歌にこだわることで私たちが知らなかった「古くて新しい景色」が次々と見えてくる。くどさが気になるとはいえ、膨大な資料と史料を駆使した研究で、説得力がある。下記は出版社が付けた解説だ。 ...続きを見る

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2011/03/04 22:32
ヒロシ・カシワギの詩集 OCEAN BEACH
ヒロシ・カシワギの詩集 OCEAN BEACH 2009年の暮れにご子息のSojiさんから手渡しでいただいた詩集。既に発表された作品も収められているるが、違和感は全然ない。ヒロシ・カシワギ(Hiroshi Kashiwagi)という名前を知ったのは○十年前の学生時代のこと。アジア系アメリカ人が出していた雑誌に詩が載っていて、それは、日本の現代詩のような難解なものではなく、「とつとつと語る」ような、不思議なリズムの英語で書かれていた。ヒロシ・カシワギが一世なのか、二世なのか、もしかして日本人なのか、わからなかった。 ...続きを見る

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2011/02/24 21:04
布哇日本人発展史 ― 資料に圧倒される
布哇日本人発展史 ― 資料に圧倒される これは、大正4年(1915年)に出た本。966ページもある大著だ。書名の通り、ハワイに住む日本人の諸相を綿密に記述した百科事典のような本。むろん、既に二世は生まれていたものの、社会で活躍するには年齢が幼すぎた。本書は、当時の日系社会をリードしていた移民第一世代の日本人が、ハワイでどのような社会を形成しているか、どんなことをして生きているかを、資料をもとに詳細にまとめたものである。 ...続きを見る

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2011/02/17 19:23
HOWL: Allen Ginsberg - ビートニクスと朗読
HOWL: Allen Ginsberg - ビートニクスと朗読 ユズルさん(片桐ユズル)からビートニクスやらギンズバーグのことを聞いたかどうかは三昔前のことなので忘れてしまったが、手元にあるのは1959年に録音されたギンズバーグの自作詩朗読CDで、59年はちょうどユズルさんがフルブライトで渡米した年なのも偶然の一致か。実況とスタジオ録音があるが、実況のほうが妙な抑揚がなくていい。若い声のギンズバーグ。晩年はもっと「吠え」ていたように記憶している。あの京大西部講堂で座る場所がないからギンズバーグが朗読するステージの後ろに座ってギンズバーグの後ろ姿を見た... ...続きを見る

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2011/02/05 20:20
真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝
真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝 このブログに何故この本が?と思われるかもしれないが、この、特異な人生を歩んだ真珠湾攻撃隊(海軍航空隊)の総隊長であり、自らも戦闘機に乗って指揮した人物は、単なる勇壮な軍人ではない。この本の書評は多く書かれている(ハードカバーは数年前に出ている)が、私が関心を持った部分を取り上げたひとは少ないと思う。 ...続きを見る

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2010/12/16 22:11
衣乾したり 天の香具山 / リービ英雄と「言葉の杖」
衣乾したり 天の香具山 / リービ英雄と「言葉の杖」 『千々にくだけて』に感心した後、リービ英雄の著書とは離れていたが、今度出た『我的日本語』を、移動の間に、またたくまに3回以上読み返した。読むたびに付箋が増えていく。(笑)この本を読むために、空港へ早めに着き、がらんとした待合室でまた読んだ。なお、いつも付箋を持ち歩いているわけではない。仕事に必要なのでかばんに入れていたのが役に立った。 ...続きを見る

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2010/11/13 10:08
鴨川デルタじゃなくて出町の三角州 - 鴨川ホルモーの怪
鴨川デルタじゃなくて出町の三角州 - 鴨川ホルモーの怪 これはズルい。京都で学生時代を過ごした読者なら泣いて喜ぶ小説だから。書名は知っていたけれど、奈良公園の鹿が喋るドラマくらいしか著者のことは知らなかった。先日、大学の後輩から「あれ、おもろいでっせ」と勧められ(彼は西宮出身の関西人)て文庫を買い求め、鞄に放り込んだ。 ...続きを見る

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2010/10/23 12:05
好きの嵐 ― 現代詩とポピュラーミュージック
好きの嵐 ― 現代詩とポピュラーミュージック 山本秀行さんの書いたものを目当てに手に入れたらケネス・レクスロスについて言及した論文がふたつも入っていて、「珍しいなぁ」とページをめくっていたのだが、途中で、「ああ、これは<好きの嵐>やな」と苦笑してしまった。それに、偉大な○○とか、名曲とか、そういう余計な修飾語が出てくるので、レクスロスやディランやレナード・コーエンが好きだという<趣味>は合うとはいえ、しらけてしまった。なにゆえ「偉大」なのか、「名曲」なのかを示すのが研究者の仕事だろう。それを最初から・・ねえ。 ...続きを見る

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2010/10/12 19:51
ロバート・ブライ詩集 石のなかに涙を見るような気がする
ロバート・ブライ詩集 石のなかに涙を見るような気がする 『仕事!』という本を翻訳していた頃、突然、中山容さんがこちらを見て「○○さん、あのね、訳者あとがきの最初にさ、このロバート・ブライの詩を持ってこようとおもうんだけど、どうかねぇ」と口にした。 ...続きを見る

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2010/09/22 20:35
血塗られた雛人形 Blood Hina - 陪堂って何?
血塗られた雛人形 Blood Hina - 陪堂って何? ナオミ・ヒラハラ女史の推理小説、そう、70歳を過ぎた二世の庭師、マス・アライが鋭い洞察力と庭師らしい観察眼で難事件を解決していくあのシリーズの最新作がこれだ。邦訳された作品については、このブログでも既に取り上げているので、興味のある方は検索してみて下さい。 ...続きを見る

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2010/08/22 19:45
うつろ舟 ― 日系ブラジル文学とは?
うつろ舟 ― 日系ブラジル文学とは? 「ブラジル文学界最長老の選集を編みましたのでお届けします。北米の移民小説とは違いがあるのでしょうか。いずれ感想をお聞かせ下さい」という便箋が挟まれて拙宅に届いたのが『うつろ舟』松井太郎著(松藾社)2010。「ブラジル日本人作家 松井太郎小説選」と表紙にあるように、ブラジル在住のベテラン作家、松井太郎氏(兵庫県神戸市生まれ。19歳前後にブラジルへ移住)による中編、短編小説を編集したものなのだが、本の半分以上を占めるのが「うつろ舟」と題された中編小説で、まずはこれを読んでみようと椅子に座った... ...続きを見る

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2010/08/21 23:48
ポストコロニアリズムはそんなにたいしたものなのか?
ポストコロニアリズムはそんなにたいしたものなのか? うーん。この本、どうなんでしょう。著者の「勉強の成果」というのか、内容も盛りだくさんで、知らないことを知ることができる(特に一章と二章)本ではあるが、読後感がいまひとつスッキリしない。それは、著者が、植民地主義/支配と、被支配者とを分け、徹底して被支配者の側に立つことを指向しているからかもしれない。 ...続きを見る

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2010/07/30 22:06
日系移民学習の理論と実践 - グローバル教育と多文化教育をつなぐ
日系移民学習の理論と実践 - グローバル教育と多文化教育をつなぐ 450ページもある大冊。日系移民の歴史や社会や文化を日本人のこどもたちにどう教えるか、という課題に挑んだ、極めて実践的な手引き書である。副題が「グローバル教育と多文化教育をつなぐ」だから、移民が題材として適するのはわかる。多文化主義/多文化教育は、日本に来て生活している外国人との共生がテーマになることが多いが、日本から出て行った移民や、その後、日系人としてホスト国に根を張って生きているひとびとを授業で取り上げることで、日本の中の外国人と外国の中の日系人とを相対化できるというわけだ。 ...続きを見る

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2010/07/25 16:07
男おひとりさま術 ― アンケートに答えればよかった
男おひとりさま術 ― アンケートに答えればよかった 第1章 なにはともあれ、まず自立;第2章 自分のからだは自分で守る;第3章 どうなる老後のお金;第4章 今の家は終の棲家か;第5章 ありあまる時間をどう使う?;第6章 介護は突然やってくる。・・・と、考えられた構成の実用書であるが、どのページから読んでも勉強になる「読み物」としても面白い。 ...続きを見る

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2010/07/17 20:55
突出せず、目立たずに「頑張る」日本人移民や日系人、って?
突出せず、目立たずに「頑張る」日本人移民や日系人、って? さぁ、どこからでもかかってこい。(笑)今回も近年(2008年)に出版された「移民&日系人礼賛本」だ。タイトルが『故国を忘れず新天地を拓く―移民から見る近代日本』なので、横浜の海外移住資料館が再生産している一方的な移民像がちらつくが、中身を読むと、予想通りであった。著者は1977年から30年間、世界各地の日本人移民と日系人に会いにでかけたという。その結果生まれたのがこの本なのだが、「はじめに」に割かれた12ページに著者の立場が凝縮されている。 ...続きを見る

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2010/05/25 20:23
「アイデンティティを喪失する余裕すらなかった」って、なんなの?
「アイデンティティを喪失する余裕すらなかった」って、なんなの? ブログ主がびっくりしているのは、最近になっても<日系二世モノ>のノンフィクションが書かれ出版されていることで、今秋放送予定のTBSの連続ドラマもその流れ(どんな流れだ?)なのかどうかわからないが、とにかく、本屋で『日本軍兵士になったアメリカ人たち―母国と戦った日系二世』(2010)とか『棄民たちの戦争―米軍日系人部隊の悲劇』(2009)とかいう本の表紙を見るだけで、ブログ主の背筋に困惑の電気が走るのである。もうたくさんなのだ、辟易しているのだ、この種の「物語化」に。しかし、442部隊の兵... ...続きを見る

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2010/05/20 19:21
And more, much more than this, I did it my way
And more, much more than this, I did it my way マージナル・マン(marginal man)を辞書で調べると「文化の異なる複数の集団に属し、そのいずれにも完全には所属することができず、それぞれの集団の境界にいる人。境界人。周辺人。」とある。むかし、大学の授業かなにかで習った記憶がある。それほど古い社会学の概念だが、手元に、日系人、特に帰米二世は、マージナル・マンもしくはマージナル・マン的な生き方を強いられてきた集団ではないか、という観点というか仮説からから書かれた論文(『移動する境界人−「移民」という生き方』森本豊富<編著>(現代史料... ...続きを見る

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2010/04/15 18:09
晶文社50周年 ― ワンダーランドの本たち
晶文社50周年 ― ワンダーランドの本たち 大阪の某デパートにある大きめの書店を徘徊していたら晶文社の懐かしい本たちの特設コーナーが・・。なんでも、【晶文社50周年フェア】だという。絶版か品切の本が並んでいたもので、何年も会っていない旧友とばったり出くわしたような気がしたし、晶文社の本を手にとっていた頃にフラッシュ・バックした、ような気もした。 ...続きを見る

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2010/02/08 22:06
「スパムむすび」再び ― Nichi Bei Weekly, Dec. 2009
「スパムむすび」再び ― Nichi Bei Weekly,  Dec. 2009 上の画像は西海岸の友人がお土産にくれたNichi Bei Weekly(日米ウイークリー紙)の一面である。去年に廃刊したサンフランシスコの日系新聞「日米タイムズ紙」が週刊の新聞として蘇った。日米タイムスとの違いは週刊になったことと日本語紙面がないことだろう。但し、日本語が使われている新聞広告はある。 ...続きを見る

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2010/01/06 05:27
80年代の日系アメリカ運動を読む / 「日系―みはり」
80年代の日系アメリカ運動を読む / 「日系―みはり」 古い資料で恐縮だがこんなのを持っている人は日本には少ないだろうからなにかの役に立つかもしれない。これは1970年代から80年代にかけ、アジア系アメリカ人意識が高まってきた頃に、若い日系アメリカ人を中心に組織されたLAとSFの団体*が一緒になって発行していたNIKKEI-SENTINELという新聞(年に6回出ていた隔月紙のはずだ)の紙面(1面)である。日本語紙面は手書き(ガリ版)であるが、パソコンはおろかワープロさえなかった頃であることを想起されたい。ブログ主はこの号をすべて持っているが、... ...続きを見る

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2009/12/18 22:24
ECHOES FROM GOLD MOUNTAIN - 金山に木霊するもの
ECHOES FROM GOLD MOUNTAIN - 金山に木霊するもの "キングストンの『アメリカの中国人』(1980)は中国人移民が歩んだ歴史と場所についての記憶の物語である。この物語を特徴付けているのが、当時の中国人移民の「アメリカン・ドリーム」であった「金山」神話であり、一方でその夢の実現に立ちはだかったアメリカでの人種差別の現実である。1890年、フロンティアの消滅が宣言されたが、それ以前にアメリカに来た中国人移民も後に来た者も土地を所有する権利は認められていなかった。フレデリック・ジャクソン・ターナーは「アルゲーニー山脈から太平洋にいたる西部の荒野... ...続きを見る

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2009/11/28 16:31
『脱アイデンティティ』 一貫性ではなく変化することで維持されるなにか
『脱アイデンティティ』 一貫性ではなく変化することで維持されるなにか 書評のしにくい本だ。それはアイデンティティという概念の曖昧さに起因する。アジア系アメリカ研究や移民研究にはアイデンティティについての議論は必須だが、これほどその使われ方の文脈に依存する用語もない。また、研究者の側の個人的なアイデンティティも問われるのが社会科学である。アイデンティティを考えることは、研究者のアイデンティティを再考することにつながる。社会科学、特に社会学は再帰的なガクモンである。また、学説史的にはアイデンティティという概念を提示したエリクソンという学者の生い立ちや時代背景ま... ...続きを見る

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2009/11/23 11:14
音楽は「苦痛」を忘れる手段か? ― 小倉千加子@週刊朝日
音楽は「苦痛」を忘れる手段か? ― 小倉千加子@週刊朝日 1995年は大震災とオウム事件で永遠に記憶される年だが、2009年はさしずめ薬物依存と政権交代で記憶される年になりそうだ。とにかく、今年の夏は、メディアが馬鹿みたいに元アイドルを追いかけた。日本版ニューズウイークで外国人ジャーナリストが「サカイノリコを乗せたクルマを追跡するヘリコプターを飛ばすのにいったいいくらかかるのか?」と厳しく批判していたが、同感だ。視聴率を上げないとテレビ局が受け取る広告収入が下がるのはわかるが、サカイノリコを巡る報道はどう考えても常軌を逸している。一世を... ...続きを見る

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2009/11/03 10:12
Gerald Oshita !!! 山下洋輔トリオ/大駱駝艦/ジェラルド大下 / 嵐
Gerald Oshita !!!  山下洋輔トリオ/大駱駝艦/ジェラルド大下 / 嵐 こんなものがCDになって再発されていたとは知らなかった。76年録音。ディスク・ユニオンのサイトには「ジャズと舞踏の競演!サン・ラ&ヒズ・アーケストラに通じる大スペクタル一大絵巻的傑作。■ヨーロッパ進出直前の、麿赤児率いる大駱駝艦公演に、(鯨の鳴き声との共演で名を馳せた)パーカッショニスト、ジェラルド大下を加えたカルテット(山下洋輔/坂田明/小山彰太)で挑んだライブ録音を80分に編集したアルバム。サン・ラ&ヒズ・アーケストラに通じる大スペクタル一大絵巻的傑作。足音、うめき声、唸り、などが、... ...続きを見る

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2009/10/17 21:43
「ぜいたくな悩み」と「現代的不幸」 - 『1968』を読む
「ぜいたくな悩み」と「現代的不幸」 - 『1968』を読む 著者(1962年生まれ)と全共闘世代(1950年前後に生まれた世代)とのほぼ中間が僕だ。要するに、60年代後半〜70年代初めは小学生〜中学生だったのが僕で、だから、著者があの時代との間で保つ距離感とは微妙に違う。また、勿論、学生運動や左翼運動の当事者ではない僕にとっても1968年は「近過去」になる。但し、入った大学の中のごく一部の学生が、時代の生態系を無視した「ガラパゴス」的な「運動」を70年代半ばでも続けていた(苦笑)もので、入学した頃は<そういう雰囲気>を持つ先輩は何人もいたし、学内... ...続きを見る

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2009/10/15 22:28
独占への誘惑と有機農業礼賛との間
独占への誘惑と有機農業礼賛との間 新書マップには「巨大アグロバイオ(農業関連生命工学)企業が、遺伝子工学を駆使した生命特許という手法で種子を独占し、世界の食を支配しつつある。本書は、工業的農業の矛盾を暴きつつ、その構造を徹底解剖する。グローバリズム経済を超えて、「食」と「農」の新たな地平を切りひらく。」とある。 ...続きを見る

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2009/09/12 18:53
アジア系アメリカ文学の裏街道 ― 『ディクテ』
アジア系アメリカ文学の裏街道 ― 『ディクテ』 白旗をあげるわけではないが、僕には歯が立たない。でも、何かを書かなければ気持ちが収まらない。テレサ・ハッキョン・チャの『ディクテ』は、著者の背景を知らないと混乱をきたす種類の作品だが背景を聞いたから混沌から逃れられると思ったら大間違いだ。難解といえばこれほど難解な作品もないだろう。カレン・テイ・ヤマシタも難解だが、ヤマシタがトラック種目でタイムを競うランナーだとすれば、テレサ・ハッキョン・チャは走り幅跳びや走り高跳びや棒高跳びで重力と闘うアスリートである。前者にはゴールラインが見えるが、... ...続きを見る

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2009/09/06 20:25
ローソン・フサオ・イナダ ― ウエッブサイト「風」より
ローソン・フサオ・イナダ ― ウエッブサイト「風」より ブログ主の畏友である須藤達也さんが「風」というサイトに連載を持っている。このシリーズのタイトルは「日系アメリカ人と日本人」。このサイトを運営しているジャーナリストの川井龍介さんがジョン・オカダと"No-No Boy"を追いかけている関係もあり、充実した読み物になっているが、今回アップされた第4回 ローソン・フサオ・イナダ〜収容所、ジャズ、マイノリティを詠ずる懐深き詩人は、日本語で日系アメリカ人の詩人イナダを紹介しその作風を解説した文章として傑出している。 ...続きを見る

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2009/09/02 21:14
熱帯雨林の彼方へ ― 彷徨うフリークス
熱帯雨林の彼方へ ― 彷徨うフリークス カレン・テイ・ヤマシタのデビュー作。わけがわからないプロットと、フリーキーな登場人物あるいは登場動物あるいは登場物質あるいは登場物体により読者は翻弄される。以前にも述べたが、まさに、ヤマシタ得意の「嘘ですらない世界」を描いた長編小説である。うがっていえば、「小説ですらない小説」と呼んでもいいが、マジカル・リアリズムという範疇に回収するのは勿体ないし、ヤマシタ自身も自分の作品をマジカル・リアリズムだとは考えていないそうだ。 ...続きを見る

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2009/08/18 19:30
Circle K Cycles - カレン・てい・山下のルール
Circle K Cycles - カレン・てい・山下のルール 長編を読む時間も力もないので、比較的ページ数の少ない、イラストや写真の多いカレン・テイ・ヤマシタの戯作的傑作、いやケッサク小説・・かエッセイかわからない(わからなくてよい)作品を再読してみた。買った時に読み始めたのだが、途中でわけがわからなくなり、放り出していた。実は今読んでもどこから説明したらいいのかが難しい・・・というより不可能な本なのだが、題名を『サークルKサイクルズ』という。 ...続きを見る

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2009/08/08 20:02
シャム双生児と黄色人種−メタファーの不条理性を通して語る文化的専有とステレオタイプの脱構築
シャム双生児と黄色人種−メタファーの不条理性を通して語る文化的専有とステレオタイプの脱構築 最近は読まなくなってしまったけれど、かつて僕は筒井康隆のファンだった。ハチャメチャなスラップスティック、本格的SFになりそうでならないSF、こんなことを書いて大丈夫か?という黒いパロディー、そして、少年少女を胸キュン(表現が古いが)にさせたジュブナイルものまで、筒井康隆ワールドは時間を超える。最近もNHKで七瀬シリーズがドラマ化されていた。 ...続きを見る

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2009/08/07 21:23
『死なないでいる理由』 鷲田清一著
『死なないでいる理由』 鷲田清一著 僕も、むかしは、自由になること、束縛から逃れることがより良く生きるための手段だと思っていた。抑圧からの解放。ライヒに影響を受けた人たちは、家父長主義の家族制度こそ抑圧の源だと言った。わかりやすい例えで心理学的に説明する人たちは、「人間は鎧をまとっているので、「本当の自分」を見つけるには鎧を脱ぎ捨てなければならない」と主張した。この説明は一見わかりやすい。「原因は外にあり、人間は元来自由な存在だ」という単純で浅薄な思い込みに基づいているからだ。 ...続きを見る

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2009/06/28 14:31
日系アメリカ人強制収容と緊急拘禁法―人種・治安・自由をめぐる記憶と葛藤
日系アメリカ人強制収容と緊急拘禁法―人種・治安・自由をめぐる記憶と葛藤 アメリカ合衆国において、1950年に成立し、1971年に撤廃された法律がこの本のテーマだ。その名称は緊急拘禁法という。実はこの法律の誕生と消滅には第二次大戦中の日系アメリカ人強制収容が大きく関係している。 ...続きを見る

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2009/06/11 22:17
エスニック学生組織に見る「祖国」―フィリピン系アメリカ人のナショナリズムと文化
エスニック学生組織に見る「祖国」―フィリピン系アメリカ人のナショナリズムと文化 一昨年にフィリピンへ行った時、晩餐会の余興でフィリピンの伝統舞踊と音楽を見たことはこのブログでも書いた。「ここはメキシコか?」と思わせるスパニッシュ・テイストのダンスや衣装。音楽は、マンドリン、ギターなどの西洋の楽器で奏でられ、僕は驚いた。そして、改めて、フィリピンという国の文化の異質性を感じた。東南アジアにあるのに国民の多くはカソリック教徒で、スペイン統治下に伝えられた、というか、押しつけられた文化が今も強い。といっても、フィリピンの現代文化は植民地当時のスペイン文化そのものではない。... ...続きを見る

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2009/06/07 03:07
人種とアイデンティティ ― アジア系アメリカ人アーティストたちの新しい模索
人種とアイデンティティ ― アジア系アメリカ人アーティストたちの新しい模索 竹沢泰子先生によるアジア系アメリカ人アーティストの作品(表象)の分析やインタビューをもとにした研究については以前に紹介したことがある。どうしてもアイデンティティ・ポリティクスっぽくなってしまうこのブログ(苦笑)を相対化させるのにもってこいのご研究で、ご研究の<まとめ>を待っていたが、出たばかりの本『人種の表象と社会的リアリティ』竹沢泰子編【岩波書店】(上写真)に「ポスト多文化主義における人種とアイデンティティ―アジア系アメリカ人アーティストたちの新しい模索」という論考が収められていた。ま... ...続きを見る

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2009/05/24 20:50
スパム・ムスビは日系アメリカ人のソウルフード ― 庭師マス・アライの事件簿
スパム・ムスビは日系アメリカ人のソウルフード ― 庭師マス・アライの事件簿 『ガサガサ・ガール』に続く、老いた被爆者の帰米二世庭師マス・アライが活躍する推理小説だが、今回も日系アメリカ人色と日系アメリカ人食(笑)の濃い描写に笑ってしまう。スパムむすび。それは僕も70年代のハワイで初めて見た日系アメリカ風オニギリだが、スパムは沖縄でも多く食べられている。そう、今回のキーワードは沖縄だ。事件には三線(スネークスキン三味線)と沖縄の悲しい歴史が関わっている。(これ以上書くとネタばれになるのでやめる) ...続きを見る

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2009/04/16 22:02
手にはなにも残らなかった―加州Pajaro Valleyの初期日本人移民社会
手にはなにも残らなかった―加州Pajaro Valleyの初期日本人移民社会 今朝、中根和子さんから電話があった。シアトル在住だが現在日本に帰省中。彼女が85年に出した自費出版に近い本が結構知られた出版社(Heyday Books)から、副題をThe Issei of a Rural California Town, 1900–1942に改めて再版されたという。元の本の表紙が上なのだが、実はこれはとても貴重なレポートである。何故貴重かというと、日本人である和子さんが、当時まだ存命だった高齢の一世の人たちにインタビューしたことがきっかけの本だからで、19... ...続きを見る

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2009/04/11 12:57
ポピュラー音楽をポップスから救い出す − ローカル・ミュージックの冒険
ポピュラー音楽をポップスから救い出す − ローカル・ミュージックの冒険 『ローカル・ミュージック − 音楽の現地へ』(株)インスクリプト(2005)はフランス文学やフランス文化圏の音楽に詳しい気鋭の研究者、昼間賢(このブログの読者である。ガビーン(^^;))による単著である。現代のフランスでどんな音楽が創られているのかなどまったく無知な私だが、明確な問題意識を持つ序文を読み、瞬く間に著者の世界に引きずり込まれてしまった。 ...続きを見る

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2009/04/02 20:53
Alien Encounters - アジア系アメリカの大衆文化
Alien Encounters - アジア系アメリカの大衆文化 書名は"Alien Encounters - Popular Culture in Asian America" 編者はMimi Thi Nguyen and Thuy Linh Nguyen Tuで、2007年にDuke University Pressから出ている。アジア系アメリカの文化を扱った書籍は何冊か出ているが、歴史や社会に比べると出版点数ははるかに少ない。特に、アジア系アメリカの音楽についてちゃんと触れた本はUC Riversideのデボラ・ウォンが書いた本以来ではないか。編... ...続きを見る

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2009/03/06 21:14
『日系人の歴史を知ろう』 高橋幸春著
『日系人の歴史を知ろう』 高橋幸春著 これもたまたま書店で見かけた本で、岩波ジュニア新書だから私のようなオッサンにはそぐわないかというと、実は若年者向けの本のほうがわかりやすくて読み応えがある場合が多いのだ。著者は高橋幸春氏。ブラジルの新聞社勤務経験もあり、奥様も日系人で、中南米移民関係の著書も多いひとだから、事実関係の記述は細かい。また、この本は、ブラジル他の移住地での日系人史だけでなく、現在、日本へ出稼ぎに来ている数多くの日系人の現状も射程に入れている。この大不況で職を失う日本在住の日系人は少なくないが、そういう切羽詰ま... ...続きを見る

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2009/02/04 01:16
好奇心と知力 − 小熊英二の「インド日記」 
好奇心と知力 − 小熊英二の「インド日記」  インドへ行くとみんなが考え込んでしまう。異文化接触という漢字五文字ではカバーできない何かがインドにはある。藤原新也の『メメント・モリ』を読んだのはいつだったか・・。とはいえ、インド人は宇宙人ではないし、理解不能なワンダーランドでもない。インドと日本に共通点がないわけではない。まずはインドとインド人につきあってみようではないか。すべてはそこから始まるのだ。 ...続きを見る

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2009/01/17 23:03
アメリカ・インディアンの現在−女が見た現代オグララ・ラコタ社会
日本でネイティブ・アメリカン(アメリカ・インディアン)について何かが語られる空間では、相変わらず、プリミティニズム(もしくはプリミティニズムの偽物)が流行っているようで、例えば、某SNSのネイティブ・アメリカン思想関係コミュニティーは、「今日は死ぬのにもってこいの日」というプエブロ族の有名な詩?をトップに掲げている。この種の文化/世界観に憧れる気持ちはわかるし、それをすべて批判するつもりはないけれど、ネイティブ・アメリカンの思想や文化を西欧文化/近代合理主義への対抗文化として祭り上げるの... ...続きを見る

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2008/12/30 20:49
市場原理主義に基づく金融資本主義の終焉?
今日付けのある新聞に「市場原理主義に基づく金融資本主義の終焉が認識されてきた現在」という枕ことばで持論を展開している記事を見つけた。記者ではなく、ある会社の取締役が書き手なのだが、この人が述べたかった内容より、この「市場原理主義に基づく金融資本主義の終焉が認識されてきた現在」というフレーズがなんのためらいもなく、あたかも皆が首肯する真実の如く使用されていることに私は強い違和感を持った。 ...続きを見る

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2008/12/25 20:22
インドにイスラム教徒の首相が誕生する日?
以前紹介したインドの雑誌"OUTLOOK"のOPINIONというページに"A Muslim PM for India?"というタイトルの署名記事があった。これもオバマ・ショック(こんな言葉はないがこんな言葉があってもいいと思う)が原因だろうが、この記事で、Dipankar Gupta氏は「米国ではマイノリティのオバマが大統領に選ばれた。では、私たちの国インドでモスリム(イスラム教徒)のPM(首相)が誕生する可能性はあるのか?」という、かなり突飛な、しかし、実にタイムリーでジャーナリスティ... ...続きを見る

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2008/12/07 20:39
待望の邦訳 − ヒサエ・ヤマモトを探訪する
ヒサエ・ヤマモトのSeventeen Syllablesを容さんの研究室で見かけたのは70年代末か80年代の初めで、その頃に読んだ記憶はあるものの、大きな衝撃を受けたかというと、そうでもなかった。文学に疎い超未熟者の学生には荷が重すぎたのかもしれない。ところが、後にヒサエ・ヤマモトの作品研究が進み、いろんな研究者の発表や論文を眼にして、あらためて、彼女こそが日系二世文学のキー・パーソンだと思うようになった。 ...続きを見る

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2008/12/06 10:04
管啓次郎の旅と連想力 − 『ホノルル、ブラジル』
アジア系アメリカ文学研究会での管啓次郎さんの講演は今年の収穫であった。トシオ・モリとモリの理解者であったサローヤンの文学を、易しく、しかし、深みのある言葉で説明されたのだが、お話しの中身だけでなく、そのソフトな語り口と真摯な態度に感銘を受けた。サローヤンからアルメニアの話になり、東欧からの移民や映画について、過不足のない紹介を交え、無理な跳躍なしに、淡々と述べる術には恐れ入った。また、ブログ主の思いつきの質問にも、一瞬戸惑いを見せられたものの、過不足のない応えをいただき、恐縮してしまった... ...続きを見る

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2008/12/06 00:30
アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない
売れているらしいし話題にもなっているので買ってみたら滅法面白くて瞬く間に読了。難しい表現を使わないで、しかも平易な文体で本質を突いている。著者の力量の賜物だろう。但し、文章はスラスラ読めるが、中身はグロテスクである。歪んでいる。アメリカ合衆国には、「多人種と多文化が混在し移民とその子孫が構成する開放的な実験国家」という側面と、その正反対の、「異質な民族や宗教や文化を徹底的に排除することで成り立つ社会集団が厳然たる宗教的かつ政治的力を有している閉鎖国家」というふたつの側面がある。ブログ主は... ...続きを見る

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2008/11/25 23:53
スタッズ・ターケル on デューク・エリントン
若きターケルがジャズ・ミュージシャンについて書いた本。1957年出版で1975年に増補版が出ている。邦訳は今年の出版で、この「本が売れない時代」によく出版してくれたものだ。評論集という堅苦しいものではない。後年のオーラル・ヒストリー的な仕事につながる、短くて歯切れのよい文体が心地よい。ジョー・オリバーからジョン・コルトレーンまで13人が登場するが、「私だけが知っている」的な嫌らしさがない。かといって淡々と事実だけを書いているのでもない。 ...続きを見る

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2008/11/24 14:49
HARD TIMESの最中にスタッズ・ターケルが死んだ!
スタッズ・ターケル氏死去(米作家)  スタッズ・ターケル氏(本名ルイス・ターケル、米作家)31日、米イリノイ州シカゴの自宅で死去、96歳。米メディアが報じた。  ニューヨーク生まれ。シカゴ大学で法律を学んだ後、政府関係の仕事などを経て、シカゴでラジオ番組の脚本を執筆。また、司会者として番組に出演するようになる。56年から本格的な著作活動を始め、ラジオなどでのインタビューを基にまとめる「オーラルヒストリー(口述の歴史)」という独自の形式を確立した。代表作は「仕事!」「アメリカン・ドリー... ...続きを見る

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2008/11/02 08:49
『「日本」をめぐって』 網野善彦対談集 − 時代精神とは?
これも唐突だが、ブログ主は書店内を宛てもなくうろつくのが好きなので、出会う本も行き当たりばったりなのだ。これでいいのだ。(なにを言ってるのやら・・)2002年に単行本で出たものが新書で今年出た。歴史学にも網野善彦についても疎いもので、手に取るのは今回が初めてだが、読み出したら止まらず、出張の為に乗った電車の中で読了。対談集だが対談相手がバラエティーに富んでいて飽きない。 ...続きを見る

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2008/10/05 21:54
人種と文化 − 『はるかなる視線』 クロード・レヴィ=ストロース
「おそらく私たちは、平等と博愛がいつの日にかヒトのあいだに、多様性をそこなうことなく実現されるという夢を描いているのだろう。しかし人類が、かつて創造し得た価値のみの不毛な消費者となり、亜流の作品と粗雑で幼稚な発明だけを生みだすことに甘んじたくないならば、人類は、真の創造が、異なった価値観の拒否、あるいは否定にまでもつながるものであることを、学びなおさねばならない。他を享受し他に融合し、他と同一化して、同時に、異なりつづけることはできない。他との完璧なコミュニケーションは、遅かれ早かれ、他... ...続きを見る

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2008/10/02 20:26
ワイパフ − ハワイ移民がつくった町
オアフ島観光局のサイトのワイパフの項はこう始まっている。「オアフ島南部、真珠湾の西側に「ワイパフ」と呼ばれる地域があります。今は住宅地として発展していますが、以前このあたりは島の中心の丘陵地帯から続く広大な砂糖キビ畑でした。現在はYMCAの施設として使用されているワイパフのシュガーミル(砂糖精製工場)には、その歴史を後世に伝えるべく、高い煙突が取り壊されずに保存されており、その近くには「ハワイ プランテーション ビレッジ」と呼ばれる展示施設もあり、当時の入植地の面影を今に残しています。」... ...続きを見る

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2008/09/20 19:45
多文化主義が原理主義を生みだす? 
お世話になっている研究会で、昨日の夜、ドキュメンタリー映画(Caught in Between – What to call home in times of war 「故郷(くに)」を失った人々の物語」)の解説をやってしまった。実は、私自身、この作品に対する思い入れがイマイチ薄く、お断りしたのだが、東京の重鎮であるK先生から頼まれ、断りきれなかった。しかし、嫌々解説するのもフェアではないので、納得できない理由を述べようと思った。要するに、Justiceと多文化主義と原理主義... ...続きを見る

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2008/09/14 22:12
マンガよりマンガな国にわたしたちは住んでいる
あはははははは。いしいひさいちの『大問題'08』(↑)を読んでいて、「ああ、安倍サンから福田サンに替わってまだ一年もたっていないんだなぁ。遠い昔の出来事みたいやなぁ」とボンヤリ感じていたところに、いきなり辞任だ。あはははははは。なななななな、なんなんだこれは。 ...続きを見る

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2008/09/01 22:03
それでもアメリカを目指すのは何故? − 『ルポ 貧困大国アメリカ』を読む
今年の初めに出版されてからよく売れている本で、書評も一杯出ている。だから、僕みたいなのが下手にまとめるより、出版社のサイトから引っ張ったほうが早い。 ...続きを見る

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2008/08/28 22:46
「切り換える」ことは可能か? − 北京五輪で「オシムの言葉」を思い出す
最初の試合で負けた日本の選手や監督がオリンピックでよく口にする言葉に「切り換えます」「切り換えて次の試合に臨みます」というのがある。この「切り換える」という言葉をテレビで聞く度に、「そんなん、無理やろ?」と僕は違和感を感じていた。パソコンのスイッチを切り換えるように自分を「切り換える」ことができる人間がいるだろうか?。「切り換えます」と言う場合、ほとんどは「気持ちを切り替える」という意味だろう。しかし、一晩や中一日で気持ちが切り換えられるわけがないではないか?。 ...続きを見る

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2008/08/22 20:56
『姐さんママとラリな鬼才たち』 − 正気と狂気とラリパッパ
四文字熟語でこの本を言い表すなら「抱腹絶倒」だろうが、ブログ主がいちばん腹が立った部分は、遠藤瓔子さんの勧めでラテンのバンドを組んだ松岡直也さんを「ジャズミュージシャンが譜面を見ながら演奏するんじゃ、アドリブが命のジャズとは別物。ましてラテンなんて」と批判した馬鹿がいたことで、わてほんまによいわんわ、の心境になる。あほんだら!こういう馬鹿者がジャズを大人の玩具あるいは「なぐさみもの」にしてしまったのだ。こういう連中がジャズ喫茶とかいう「ジャズで慰め合う場所」を聖地としてありがたがっている... ...続きを見る

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2008/08/12 19:23
最前線 − 二世部隊を描いたマンガ家 望月三起也
望月三起也(もちづきみきや)といえば、子供の頃に読んだ「秘密探偵JA」とか「ワイルド7」が思い浮かぶが、二世部隊の隊員たちを描いたシリーズも代表作のひとつだろう。こういうブログをやったり、集まりに出たりしていると、様々な方々と直接知り合ったり、面識はなくともネットを通じてメッセージを交換する機会があるが、「僕が二世部隊に興味を持ったのは望月三起也のマンガを読んだ時からです」という人は少なくない。リエナクトで二世部隊に扮している方々だけでなく、中には、女性で「二世部隊物語」を覚えておられる... ...続きを見る

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2008/07/22 20:17
『一世と二世 − 強制収容所の日々』 ダイスケ・キタガワ(北川台輔)著 聖公会出版
この本について知り合いの日系三世の先生に尋ねたら、「キタガワの本ね。昔読んだわ」という反応はあったが、内容までは覚えておられなかった。原書の出版が1967年。この時代に自らの収容所体験を詳細に著した日本人はキタガワだけだったのではないか。北川台輔(後年、アメリカ国籍を取得し、スイスにあるキリスト教の世界団体に勤めたが、59歳で客死)とジョセフ北川三夫(シカゴ大学神学部長を務めた高名な神学者)は実の兄弟(三夫は台輔の5歳下)であり、ともに聖公会の司祭であった。 ...続きを見る

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2008/07/06 19:26
中央線ジャズ決定盤101 − アケタの店に雪は降りつつ
渋谷さんから教えていただいた本をようやく入手。装丁が地味で良い。西荻の「アケタの店」の入り口を小津映画のようなローアングルで撮ったモノクロ写真で、積もった雪の上に足跡(あしあと)が無数についている。いかにも寒そうだが、凍てつく夜もいそいそと西荻へ足を運ぶファンの熱さが嬉しい。 ...続きを見る

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2008/04/27 21:25
観光コースでないシカゴ・イリノイ by デイ多佳子
シカゴには縁がある。シカゴのジャーナリスト(スタッズ・ターケル)がまとめた本の翻訳を80年代に手伝ったことに始まり、90年代にアジア系アメリカを探っていくうち、サンフランシスコやロサンゼルスを経由して、シカゴの青木達幸(Tatsu Aoki)や野毛洋子(Yoko Noge)と知り合うことになった。そして、日系アメリカ人の過去と現在にも詳しいデイ多佳子さんに会えたのが去年の春のこと。デイさんは西海岸から徐々に東進し、現在はイリノイ州デカブ在住。幾つもの著書がある。この本もご自身による取材か... ...続きを見る

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2008/04/13 14:02
『クレオール主義』今福龍太と『スレッディング・タイム』マーク・イズ
『クレオール主義』という今福龍太さんが書いた本があって、1991年に上梓されたやや古いものなのだが、数年前にちくま文庫になっている。しかし、古さを感じさせないのは著者の視点が本質を外していないからだろう。世界を読み解く鋭い分析と卓見がぎっちり詰まっていて、ひとつの論考を読み下すだけで僕のCPUは発熱し、メモリーは増設を要求するが、パソコンと違い、人間はグレードアップできないのだ。トホホ。 ...続きを見る

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2008/03/22 12:32
ブラジル移民100年・デカセギ20年 − アンジェロ・イシは発言する
去年の日本移民学会以来、在日日系ブラジル人のジャーナリスト/研究者であるアンジェロ・イシ氏のインスタント・ファンになってしまったブログ主だが、この「オルタ」という雑誌に載っているインタビューを読んでますますファン度が増した。「移民100年」というポジティブなイベントと「デカセギ20年」(カタカナであることに注意!)というネガティブな現実が結節する部分に立ち、両方をブラジル語(ポルトガル語)と日本語で説明できるのがイシ氏である。おっと。簡単にネガとポジに分けるのはまずいかもしれないが、便宜... ...続きを見る

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2008/03/08 22:52
GASA - GASA GIRL by Naomi Hirahara (2005)
やらなきゃならないことがあるんだけれど、そっちのほうに気が向かない。教則DVDを見ながらフェンダーのジャズベースを触ったら指先が痛い。慣れないことはするもんじゃない。ウン十年前はもすこし弾けたと思うのだが、もはや老いぼれだ。しかし、突然、ニューヨーク−−そこはカリフォルニアとは違う−−に住む娘から呼ばれ、殺人事件に巻き込まれる70歳の庭師マス・アライに比べれば、老いぼれた・・なんて愚痴は言っていられない。 ...続きを見る

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2008/02/23 16:32
「正義の国」の日本人 / 安井健一著
米国の社会政治運動でよく使われることばにJustice「ジャスティス」(正義・公平・公正)がある。サンフランシスコ・アジア系アメリカジャズ祭でも、日系人強制収容所と収容所の中で演奏されていたスイング・ジャズをテーマにした催しがあったが、その時のタイトルはLAST DANCE(収容所での最後のダンス・パーティー)で、テーマはJazz and Justiceだった。(下写真)「ジャズと正義」。日本ではこういう組み合わせはまずあり得ない。しかし、「日系アメリカ人を守るため」という理由で建てられ... ...続きを見る

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2008/02/09 16:09
モンタナ・ジョーの伝説 − マフィアの大幹部になった日系人
衛藤健ことモンタナ・ジョーは1919年加州ストックトン生まれの二世である。そして、1980年代に入る頃、モンタナ・ジョーはシカゴに秘密賭博場を十数軒持ち、レストラン、ナイトクラブを経営し、不動産業にも手を出し、自家用飛行機でシカゴとラスヴェガスとを行き来していたという。この、イタリア系の結束が強いマフィアで大幹部になった唯一人の日系アメリカ人を、1950年代のシカゴで本人を目撃したことのある著者が追いかける。少ない資料や断片的な証言からモンタナ・ジョーの全体像に迫るのはたいへんだったろう... ...続きを見る

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2008/02/03 17:34
講談師としての佐藤優 『国家論』 (NHKブックス) 2007
『私のマルクス』は著者自身の思想的自叙伝として、『国家の罠』は外交官としての際どい仕事と国策捜査〜逮捕〜拘留を記述したドキュメンタリーとして、それぞれ面白かった。それで、次に、最近出た『国家論−日本社会をどう強化するか』を読んでみたのだが、これがなんとも奇抜な本で、一風変わった大学教授の講義ノートのようでもあり、講談師(講釈師)の台本のようでもある。著者や本当の講談師の方々を揶揄するつもりはまったくない。ただ、大きな声で、緩急をつけて、難解な筋書きを、面白く物語る、という部分で、著者は講... ...続きを見る

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2008/01/29 21:19
『キムチ』 ウーク・チャング著 (青土社) 2007
あまりにも切ない 自分をとりもどす物語 キムチなしで一ヵ月も過ごすと、僕の血は騒ぎ出し、この辛いサラダを求めて叛乱を起こし始める。韓国人として横浜で生まれ、カナダで育ち、パリに流れ、日本で唯一のものを見つけた。ディアスポラを生きる男のまったく新しい韓流小説。 ...続きを見る

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2008/01/10 23:56
『強制収容とアイデンティティ・シフト』野崎京子著(世界思想社)
著者(三世)野崎京子の父上は二世で、戦時中10箇所あった収容所とは別の、抑留所へ入れられていた。カナダ国境に近いノースダコタ州ビスマークという、西海岸とは全く違うロケーション。抑留所は司法省が直轄しており、敵性外国人法により全米に8箇所設置されたという。著者の父で日系二世の谷川力(Tsutomu Tanigawa)がツールレーク収容所からビスマークのフォート・リンカン抑留所に移動させられたのは、谷川が反米的であったのではなく、文字通り「濡れ衣」であった。忠誠登録にはNo-Noと応えたもの... ...続きを見る

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2008/01/07 22:11
さのぱがん! めりけんじゃっぷとしての谷譲次
新年おめでとうございます。今年もこの拙いブログにおつきあいいただければ幸いです。さて、谷譲次のことがどうにも気になり、某オークションで『踊る地平線 めりけんじゃっぷ 長谷川海太郎伝』室謙二著(晶文社)1985をゲット。早速目を走らせているところなのだが、予想通り、滅法面白い。無論、めりけんじゃっぷ物の小説のいかがわしさと同様、谷譲次も相当な曲者で、その道のりは不安定なのだが、不安定なりに独特のリズムを持っている。 ...続きを見る

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2008/01/01 22:45
隣の外国人−異郷に生きる 「現代思想」 2007.6
たまには難しい雑誌に挑戦しなければ頭がますます老化する・・と雑誌「現代思想」の読解にとりかかったが、日頃、学問の世界では「表象」と呼ばれる歌舞音曲に浸かっている凡人にとって、思想の最先端を紹介する雑誌は、あまりに難解であった。でも、負けました・・ではナサケナイので、簡単な感想を書いてみる。この号の特集はアジア系アメリカを考える上で、また日本人として在日外国人を考えるときに、示唆を与えてくれると思う。 ...続きを見る

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2007/12/30 18:55
国家に抗う国内亡命者 佐藤優『国家の罠』(文庫版)
『私のマルクス』を学生時代の後輩に推薦したら、既に僕の書いたブログ記事をチェックしていて、「ほっほっほと笑いながら読んだ」というメールが返ってきた。おまけに、この後輩は学生時代に佐藤優を見かけたことがあるという。見かけただけでなくて、会ったこともあるらしいのだが、記憶がはっきりしないらしい。それに続けて「以前に『国家の罠』を読んだが、下手なミステリーよりスリリングでわくわくした」と書いてあった。 ...続きを見る

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2007/12/30 00:24
高田渡読本から渋谷毅ソロライブへ
渋谷毅(以下敬称略)を聴きに行く途中、麩屋町二条下ルにあるリイシューCD専門のC's Choiceで久しぶりに店主と会い、古いボサノヴァのCDを入手。近くの三月書房(二条寺町上ル)へ移動しこの本を見つけた。三月書房は30年前とそんなに変わっていなかった。ご主人が代替わりしただけで、置いてある書籍は相変わらずだ。相変わらずだ、といっても知らないひとにはなにが「相変わらず」なのかはわからないので、興味のあるひとは三月書房の書棚を見て自分で確かめて下さい。 ...続きを見る

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2007/12/24 12:26
私のマルクス − 同志社大学でのこそばゆい記憶
佐藤優といえばあの佐藤優である。私には外務省での事件の真相などサッパリだが、このひとは相変わらず起訴休職外務事務官という肩書きで執筆活動を続けている。その立場に共感するか否かはともかく、タフだなと思う。 ...続きを見る

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2007/12/08 23:38
LAは中国語で羅聖。韓国語で発音するとナソン。コリアンはロスをそう呼ぶ。
中編小説二編(「羅聖の空」「燃える草家」)が収められている。この京都出身の在日作家のものを読むのは初めてで、最初の数頁はその文体に乗れなくてギクシャクしたが、行間に臭いが感じられるほど肉体的で、同時に、極めて詩的な資質を持つひとだなと思った。いきなり作家を論じるのはおかしいかもしれないが、このふたつの作品は、この作家の<立ち位置>抜きでは語れない。 ...続きを見る

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2007/11/03 21:37
ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ詩集 - 原成吉訳編 (思潮社)
本屋で見つけたのは思潮社の訳詩集シリーズで出ているウィリアム・カーロス・ウィリアムズの詩集。こっちにはいまさら英語の詩と格闘する時間も力も教養もないので、専門家による訳詩集はありがたい。ただ、正確さを重視した訳はいいのだけれど、正確に訳せば訳詩も詩になるかというと、そうもいかないのが厄介だ。といって、僕はこの訳詩集に文句があるのではないし、まとめてウィリアム・カーロス・ウィリアムズの作品が読めるのは便利だし、アレン・ギンズバーグやオクタビオ・パスがウィリアム・カーロス・ウィリアムズを誉め... ...続きを見る

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2007/10/21 21:56
Jap's a Jap #6 - Roger Shimomuraがミニドカ収容所を再訪する
ビジュアル・アーツは訴えかける力が強い。特にシモムラのような画風は、わかりやすいだけでなく、なんともいえない違和感を残す。新聞や雑誌の一コママンガとは違う、納豆のように後を引く粘っこいなにかがある。上の作品はデウィット将軍(General John L. DeWitt)が1942年に言った有名な発言”A Jap is a Jap. It makes no difference whether he is an American Citizen or not...I don't want ... ...続きを見る

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2007/10/04 18:52
Stephen Sumida教授がNo-No Boyを読み解く
アジア系アメリカ文学研究会(AALA)の年次フォーラムはこの間の土日だったが、特別ゲストのStephen H. Sumida先生による講演が印象的だった。フォーラム全体の密度が濃くて、それがあまりに濃すぎてまとめられないのが事実なのだ。テーマが「21世紀から見る日系人収容所」であり、それは9/11以降の世界から日系人強制収容所を見直すと何が見えてくるのか、というシビアな問題提起を孕んでいるのである。なんか、こう、もやもやとした紫の煙のようなものが漂う感じがしないか?(笑) ...続きを見る

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2007/09/20 21:34
『和菓子屋の息子』 東京の下町とはなんだったのか? 
ブログ主は若い頃から小林信彦並びに中原弓彦(小林信彦が映画や演芸や舞台や音楽の評論を書くときの筆名。いつの頃からか使われなくなった)のファンであった。抱腹絶倒のオヨヨものや「唐獅子株式会社」、戦争ものの長編は勿論、定評のある演芸評論(落語、漫才、喜劇)や映画関係のエッセイをむさぼるように読んだ覚えがある。週刊誌に連載されている「人生は51から」は、この危なっかしいご時世に、まともなことが読める数少ないコラムである。 ...続きを見る

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2007/08/22 22:38
古賀政男と敝之館の奇々怪々 ジャーナリストと研究者の違いってなんだ?
以前このブログで取り上げた『謎の森に棲む古賀政男』下嶋哲朗著(講談社)には衝撃的な事実が記されている。そのひとつが「古賀政男スパイ説」で、僕は、この説はかなり信憑性が高いと踏んでいる。当時のJACL帰米部と日本政府とのつながり、「外務省スパイ養成学校」としての敝之館(へいしかん)の開校と二世学生の募集、古賀政男の渡米、古賀政男に「二世行進曲」を書かせたこと、等々の記述には一貫性がある。著者のLAでの徹底した取材ぶりも考慮に入れると、この説には−戦後の古賀政男の意外なほどスムーズな復帰も含... ...続きを見る

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2007/08/13 00:40
現代詩文庫の『続・渡辺武信詩集』(思潮社)
ぼくはきみのまなざしの中に 過ぎゆく日々の光を読み きみのしぐさの中に 訪れようとする夜々の軌跡を読む くちづけの味を忘れぬ舌の上で 昨夜のサラダやサラミが 食べようとする笹身やわさびと出会い 今宵 重ねたスコッチの香りが 酔いざめの水の甘さとまじり合う ...続きを見る

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2007/07/16 19:45
オリエンタルズ 大衆文化のなかのアジア系アメリカ人
パール・ハーバー神話の本に続いてヘヴィーな選択をしてしまったが仕方がない。仕方がないと書いて、何が「仕方がない」のかを考えると、仕方がないことは何もないことに気づく。ああ、わしら日本人には、「仕方がない」という口癖がこびりついているのか。エクスキューズ?。日系社会で今もキーワードとして残っている日本語としてのShikata ga naiを口の中で転がしてみる。シ・カ・タ・ガ・ナイ。 ...続きを見る

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2007/06/18 20:30
本日のお買い物 『アメリカは忘れない』ローゼンバーグ著
これは面白い本だ。アメリカ合衆国は、「真珠湾を忘れるな!」というスローガンを様々な政治的局面で利用してきた。その利用のされかたや意味付与のされ方の構造やポリティクスを歴史学者の冷徹な視点と実証的研究で解明していく力作である。間違いない。まだ全十章のうちの第一章を読んだだけだが、知らない事実が多く、知的興奮すら覚える。 ...続きを見る

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2007/06/10 18:58
『南北アメリカの日系文化』山本・ウェルズ・赤木編(人文書院)
日系人研究の弱点は、文化研究の未成熟にあったのではないかと思う・・てな偉そうなことを僕ごときが書いていいのだろうかと冷や汗が出るが、とにかく、歴史的政治的な文脈以外の、人間のありふれた日常生活の文化というか、日系人の普通の暮らしに現れる独特の文化をすくい取ることは容易ではなく、研究もやや遅れ気味であった(のだろう)。研究の方法論からして難しい。文化は数値化できないからだ。文学などは文学作品という一次資料があるが、音楽や芝居や映画や食文化や宗教などを文字で説明するのは至難の技である。しかし... ...続きを見る

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2007/05/06 16:49
ヒロシマとナガサキを「そんなことは忘れた」と言った三浦朱門
いま、NHK地上波で憲法の番組が流れている。冒頭で元文化庁長官の作家三浦朱門が憲法改正論者として登場した。相変わらず退屈な理屈を並べていた。アベシンゾーのブレーンかなにかをやっているのかどうかは知らないが、似たようなものだろう。 ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 5

2007/05/03 11:01
中沢新一批判、あるいは宗教的テロリズムについて
唐突だが、オウム真理教関係の本を読んでみた。中沢新一批判が本線だが、中沢の立場や態度をその生い立ちにまで遡って検証し、具体的な発言の例を挙げつつ中沢の言説の危うさと宗教学者としての責任に言及している。議論は個人への批判を越え、宗教的テロリズムとその理論的裏付けについて、また、宗教学者の陥穽にまで拡がっていく。決して読後感の良い著作ではないが、サリン事件は9/11より数年も先にここ日本で起きた宗教的無差別テロリズムであり、その意味と原因を解読し社会に警鐘を鳴らすのは日本の宗教学者の使命では... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 3

2007/04/25 21:29
永井荷風『あめりか物語』の再発見
大げさなタイトルになったが、『あめりか物語』は荷風の海外滞在ものとして広く読まれているし、日系移民文学に詳しい京都教育大学の日比嘉高先生はご自分のサイトにこう書かれている。 ...続きを見る

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2007/04/15 10:45
水の如くあれ! − 少年時代のブルース・リー
アジア系アメリカのブログの筈が、日系アメリカの話題ばかりになっているからというわけでもないが、Ken Mochizuki & Dom Leeのアジア系アメリカ絵本の最強コンビが出した最新の作品を紹介しよう。今回のテーマは若き日のブルース・リーだ。 ...続きを見る

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2007/03/20 20:18
ブラスバンドの社会史 − 軍楽隊から歌伴へ
僕の知り合いのご子息(大学生)は、大学の吹奏楽部員で、指揮者をしている。吹奏楽やクラシック音楽が好きなご家族で、それはいいのだが、知らない日本人の指揮者の名前を言われて僕がけげんな顔をすると、やや冷たい視線を浴びせられるので戸惑うことがある。クラシック至上主義みたいなものを感じる。クラシック音楽の愛好家たちは日本人が欧州の古典音楽を聴く不思議さには無頓着だ。こっちは悩みに悩んで米国やら英国やらアイルランドのポピュラー音楽を聴いてきたのにである。 ...続きを見る

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2007/01/29 23:02
『乱世を生きる−市場原理は嘘かもしれない』 橋本治著 (2005)
一昨年の新書で、やや古いが、扱っている事象は現在も同じく存在する。現代日本社会で避けられない概念、例えば「勝ち組」「負け組」や「経済」とかを、著者得意の文体により、読者の足下をすくうことを試みている。「勝ち組」「負け組」をバブル崩壊以前から崩壊以後〜現在にまでその遠因を求め、その「からくり」を説明している。そして「勝ち組」「負け組」という単純な二分法に陥ることの危険性も指摘している。二分法を批判するだけならブログ主にもできるが、著者は、文化系の物書きという立場から、冷静に、また、シニカル... ...続きを見る

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2007/01/14 10:56
テキサス無宿 − 谷譲次のめりけんじゃっぷシリーズ
正月休みに何を読むか。そりゃあ、ジョウジ・テネィの「めりけんじゃっぷ」に限る。単なる紀行文学ではない。洒落たエッセイでもない。アメリカ見聞記でもない。谷譲次がめりけんじゃっぷとしてアメリカを放浪した4年間のエッセンスがここにある。これが本当なのかどうなのかは疑問であるが、そんなこたぁともかく、虚実の間に見え隠れする「めりけん」と日本とジョウジ・テネィが実に魅力的だ。アメリカ礼賛ではないのである。時にはアメリカを罵倒し、時には同胞のめりけんじゃっぷを容赦なく風刺する。どこにも基地を持たない... ...続きを見る

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2006/12/31 10:31
日系人とつきあう法 『アメリカ留学・成功の秘訣』西山和夫著(1979)
別件で段ボール箱を開けてみたらこんな資料が出てきた。まったく忘れていたが、面白いので(面白がってはいけないのだが)今となっては失笑もののコピーをアップする。70年代末に書かれ出版された本である。当時の日本人から日系人への認識は、たとえそれがハワイ大学の准教授(!!)であっても、こんな程度だったのだ。当時の認識と現在とは違う・・とは言い切れないのが辛い。今も日本人には日系人に対する偏見があるからだ。とにかく、こんなものにまともに取り合う必要はないが、無視もできないので、記録としてこ... ...続きを見る

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2006/12/03 15:50
アジア系アメリカ文学研究会(AALA)例会Vol.75
アジア系アメリカ文学研究会(AALA) 2006年11月(第75回)例会 11月18日(土)午後3時より神戸大学文学部会議室にて開催 ...続きを見る

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2006/11/16 21:15
『肉体が記憶と出会う場所―人種、性、アイデンティティをめぐる漂泊』 David Mura
デビッド・ムラは毀誉褒貶のある作家だ。フェミニストからもフランク・チンからも嫌われている。(トホホ)嫌われる理由は、雰囲気的にだが、僕にもわかる。露悪的趣味的なところもあるし、ちょっとカッコつけすぎじゃん、とツッコミたい時もある。しかし、従来の日系アメリカ人作家が触れなかった部分、要するに、性的欲求の芽生え、性やドラッグ遍歴、実際の妻(白人)との関係、人種間結婚、差別意識、「内なる収容所」等々を赤裸々に書いただけでムラは歴史に残る作家だと思う。アイデンティティと人種と性とは切り離せない。アイデン... ...続きを見る

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2006/07/11 06:45
『めりけんじゃっぷ商売往来』 谷譲次 (教養文庫) 1975
いうまでもない。谷譲次である。本名は長谷川海太郎。ペンネームは牧逸馬/林不忘/谷譲次。「丹下左膳」などの時代小説でも有名だが、私はよく知らない。時代モノが嫌いなのではない。たまたま接する機会がなかっただけだ。谷譲次というひとのことは学生時代に知ったはずだ。でも、読んでもよくわからなかった。先日、あべよしおの『二重国籍者』が本棚の奥から出てきたように、この文庫本も光線のある場所にその姿を現した。苦笑しつつ茶色くなった頁をめくる。止まらなくなった。(^_^) ...続きを見る

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2006/06/16 07:10
タック岩村の唐突な死 『二重国籍者』 第3部 − インドで −
第2部の終わりで「労働時間の損害賠償」を訴える為にキャンプを出るための手続きをしたタックだが、許可はなかなか下りない。そんなある日、空軍将校が特別面会に来るからアドミニストレーション前の職業斡旋所に出頭するように告げられる。アダムズという名の将校は「おなじく外に出て行くなら外国はどうかね」と口にする。外国とは、日本でもソヴィエトでもなく、インドだった。英国外務省の極東ビューローが英日両語のできる二世をほしがっている、というのがその理由だった。タック岩村はWRA(戦時転住局)に申請を出したのだが、... ...続きを見る

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2006/05/27 18:04
『二重国籍者』第2部 −ロッキーの東− を読む
『二重国籍者』第1巻は、サンタアニタ仮収容所内で突発的に起きた暴動(というより騒動?)に巻き込まれた主人公タック岩村が、封印してきたはずの日本語で何かをつぶやくところで終わっている。第2巻はその後の描写と心理の揺れから始まる。引用が長いがご容赦いただきたい。 ...続きを見る

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2006/05/20 19:53
『不安型ナショナリズムの時代』を読む(2) ボボズ、ダンピー、オタク
不勉強なもので、僕はこの本に出てくる重要なキーワードさえ知らなかった。ボボズ(BOBOS)とは、ブルジョワ(Bourgeois)とボヘミアン(Bohemians)のそれぞれから頭の二文字(Bo)をとった合成語である。金儲けに成功する一方で、創造的で、しかも自由闊達なボヘミアン的生き方をする新成功者たち、ボボによってアメリカ社会はリードされつつあるという。この言葉を作ったデヴィッド・ブルックスによると、ボボズは90年代頃から現れた新しいエリートたちの姿を指すという。その特徴は「カウンター・カルチャ... ...続きを見る

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2006/05/12 21:58

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