J-POPな退屈 ― リズム&ブルースの歌唱

アジア系アメリカ文学と音楽、というテーマでコラムを書いた。一気に書いた、というか書けたのだが、書き出しに「いまのJ-Popのほとんどはリズム&ブルースの歌唱法を踏襲している」と書いてしまった。最初に米国のポピュラー音楽について簡単に触れないとこのテーマに迫れない。しかし私は日本人でこのコラムは日本人向きだ。だから日本人として書かないと意…
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Stan Kenton in Hi Fi を full blast で 聴 く 快 感

渋谷さんの影響でビッグ・バンドといえばエリントンばかりだったのだが、これといった理由もなく、今夜はスタン・ケントン楽団で、Turn those speakers up full blastだ。Full blastとはボリュームを目一杯上げること。隣人の迷惑も考えず、高音が面白いように抜けるスタン・ケントン楽団のステレオ録音盤LP…
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夕日によどむガード下で あいつを見かけたら / 火の玉ボーイ

ムーンライダーズに白井良明が加入した頃、京都のライブハウスで生を見た。その時にはこの「火の玉ボーイ」のアルバムのような雰囲気は薄れ、より都会的で屈折した方向に進んでいたが、演奏力はさすがで、特に、かしぶち氏のドラムスには特異なものを感じた。いわゆるテクニックの巧拙ではない部分で、かしぶち氏のドラムスは歌っていた。日本のロック界で…
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ロバート・ブライ詩集 石のなかに涙を見るような気がする

『仕事!』という本を翻訳していた頃、突然、中山容さんがこちらを見て「○○さん、あのね、訳者あとがきの最初にさ、このロバート・ブライの詩を持ってこようとおもうんだけど、どうかねぇ」と口にした。 ロ・・・ロバート・ブライ・・誰ですかそれは、と戸惑う私。こっちは文学は門外漢で、ましてやアメリカ詩などほとんど知らない。でも、そんな…
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忘れられた夏 忘れられない夏 回顧モードの九月

ようやく夏が終わったようだ。疲れが出たのか、身体中が痛む。 忘れられない夏、そう呼ばれるかもしれない。今年の、夏。 で、南佳孝の「忘れられた夏」。1976年のアナログ盤はよく聴いたがCDでも持っている。南佳孝なんてもう何年も聴いていないが、自分の歌唱力と音域を無視したような曲を書いて録音してしまう悪い癖を除けば(笑)…
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Miya Masaoka, Michiyo Yagi Live at Pit Inn

ミヤ・マサオカと会ったのは去年の2月のこと。 一年半を経て今度は新宿ピットインに登場するという。 おまけに八木美知依との初共演だ。 箏対箏。躁対躁。騒対騒。想対想。創対創。 このふたりに欧州からサックスやPCの手練れが加わるこの催しには、「不可能な即興―インプロッシブル」という造語のタイトルが付けられてい…
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Francis Wong - Diaspora Tales #2: 1969 Original Sk

フランシス・ウォンがやっている出し物、ディアスポラ・テール#2: 1969の動画です。パートから抜粋したものなのですが、だいたいの雰囲気はわかります。 レノラ・リー(ダンス)とフランシス・ウォンのテナーサックスが押し出す「ディアスポラ物語」と、1969年との関係がいまいち掴めないのは僕がちゃんと見ていないからでしょ…
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99年の愛 Japanese Americans

デイ多佳子さんの持論でもあるけれども、どの言語を使うかにより、そのにんげんの文化や生き方のかなりの部分が決定されてしまうし、どの言語を使うかを決定することにより、そのにんげんがどういう生き方を選び取るのかが、或る程度はわかる。ところが、日本人が日系人を題材にして日本人向けに制作した映画やテレビドラマは、私が知る限り、日系人を日本人として…
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タンフォラン、タンフォラン、誰もいないの?

西海岸に住む日系人は、ただちに住居を立ち退いて所定の仮収容所に集合すべし――。大統領令9066号によって、日系人の強制収容は現実のものとなる。彼らに与えられた時間は限られていた。これまで汗水たらして働き、ようやく自分のものとした財産のほぼすべてを数日のうちに処理し、立ち退かなければならない。持っていくことを許された荷物は一人あた…
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杉山茂生と平田王子 / Ftree the Bird

この暑いのに、日系ブラジル小説やらアジア系アメリカのフォークソングやら日系アメリカ人作家の推理小説やらで僕の隙間だらけの脳味噌は既に飽和状態なのだが、そこにまたCDが届いた。平田王子と杉山茂生によるボサノヴァ中心の音楽。2曲目の平田さんの声と渋谷毅のピアノで早くも体がとろけそうになるが、3曲目のサムライ(ジャバンの曲だ!)で元気…
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血塗られた雛人形 Blood Hina - 陪堂って何?

ナオミ・ヒラハラ女史の推理小説、そう、70歳を過ぎた二世の庭師、マス・アライが鋭い洞察力と庭師らしい観察眼で難事件を解決していくあのシリーズの最新作がこれだ。邦訳された作品については、このブログでも既に取り上げているので、興味のある方は検索してみて下さい。 で、これ(上写真)はヒラハラ女史から直接頂戴した出版前の宣伝用のコ…
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うつろ舟 ― 日系ブラジル文学とは?

「ブラジル文学界最長老の選集を編みましたのでお届けします。北米の移民小説とは違いがあるのでしょうか。いずれ感想をお聞かせ下さい」という便箋が挟まれて拙宅に届いたのが『うつろ舟』松井太郎著(松藾社)2010。「ブラジル日本人作家 松井太郎小説選」と表紙にあるように、ブラジル在住のベテラン作家、松井太郎氏(兵庫県神戸市生まれ。19歳…
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ゴロワーズを吸ったことがあるかい ― ムッシュとティーブ

ムッシュことかまやつひろしはザ・スパイダース時代から知っているが、彼のお父上が日系二世のジャズマン、ティーブ釜萢だったことを知ったのはずっと後のことだ。ティーブ釜萢はLAに生まれ、バンジョーやギターを習得し、歌を唄った。「ショー・トーキアンズ」のメンバーでもあった。バンド名は「小東京=リトル東京」に由来する。ところが、大恐慌が起…
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幻の名盤が発掘された! ― YOKOHAMA, CALIFORNIA

チカーノ音楽をプッシュするMusic Camp Incの宮田信さんがトンデモナイ品物を見せてくれた。70年代から80年代にかけてサンフランシスコ・ベイエリアで活動していた日系アメリカ人中心のフォーク・グループ"YOKOHAMA, CALIFORNIA"のアルバムがそれだ。なんと、Mさんは21世紀の東京でこれを見つけたというのだ。…
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前向きの人生 - バーバラ・カワカミ Waipahu, Hawaii

この蒸し暑いなか、ブログ主の畏友でチカーノ音楽研究家としても知られるMusic Camp Inc.の宮田信さんが企画した「日系アメリカ人関係映画上映会」に参上。二本のドキュメンタリーを楽しんだが、まだ米国でも公開されたばかりの作品"TEXTURED LIVES"に深い感銘を受けた。ハワイのオアフ島ワイパフに暮らす――またまたワイ…
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人外魔境 のしあるくゲテモノ ― 絹街道を行く

細野晴臣のソロアルバム『トロピカル・ダンディー』に「絹街道」という曲があって、ウン十年経った今でも時々口ずさむほど僕は気に入っている。孫悟空が玄奘三蔵と西域を旅する「西遊記」を下敷きに、細野さんらしい突飛な言葉遣いとエキゾチックな、しかし、ファンキーなメロディーが楽しい佳曲である。 特に楽しいのがコーラスで南こうせつ氏が参…
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二世部隊 ― 感情的にならずに事実を追いかけること

ブログのおかげで数年前に知り合ったのがリエナクトをするひとたちで、その出来映えに感心した僕は、知り合いの日系三世にDVDを送った。すると、彼の友人で二世部隊に詳しい別の三世が「本物のニュース映像と思うほどリアルだ!」と感嘆したそうだ。「でも、実際の二世兵士より年齢が高い」という的確なコメントもくれた。そうなのだ、リエナクトしてい…
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ポストコロニアリズムはそんなにたいしたものなのか?

うーん。この本、どうなんでしょう。著者の「勉強の成果」というのか、内容も盛りだくさんで、知らないことを知ることができる(特に一章と二章)本ではあるが、読後感がいまひとつスッキリしない。それは、著者が、植民地主義/支配と、被支配者とを分け、徹底して被支配者の側に立つことを指向しているからかもしれない。 まぁ、ポストコロニアリ…
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