Maze Daiko - 混ぜ太鼓 言葉の権威主義反対!

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シカゴ・カブスに入団し既に適応している(さすが!)福留孝介選手に対し「偶然だぞ!」というプレートが掲げられたことは報道済みだが、それは、日本語知識のないカブスのファンがIt's gonna happen!を翻訳ソフトか辞書で翻訳してしまった結果らしい。でも、福留選手が何本ヒットを打っても「偶然だぞ」「福留はもっと凄いぞ」というような前向きな感じで捉えれば面白いし、「偶然だぞ!」の裏側に「必然だぞ!」とか「当たり前!」とか書いて、状況によって使い分ければ更に面白いかもしれない。・・でもないか。(笑)

さて、今度開催されるブレンダ・ウォン・アオキ&マーク・イズの舞台(上写真)にも共演するという「マゼ・ダイコ」というユニットがある。SFベイエリアで活動するリズミックスの三世のジャネット・コイケがメンバーなので、多文化的なパフォーマンスをするグループだろうことは想像に難くないが、気になったのはその名前で、おそらく、元San Jose Taikoの中心メンバーだったジャネットが、「混ぜる」という易しい日本語に「太鼓」をひっつけたのだろう。「マゼ・タイコ」ではなく、「マゼ・ダイコ」と、タイコではなくダイコとちゃんと濁っているところも憎い。

しかしながら、だ。「混ぜ太鼓」というネーミングは、カブスのファンが掲げた「偶然だぞ」よりは遥かにわかりやすいけれども、日本語を母語とする私(たち)にとって、違和感が残る。無論、下記の英文のような語源についての説明が用意されてはいるのだが、Mixが「混ぜる」と訳せることと、それをグループの名称として使うこととはちょっと違うのではないか、とも思う。最初、私は、Mazeをメイズ(迷路、迷宮)だと勘違いしてしまい、「迷路のように複雑な太鼓を叩くのかな?」などと、うがった見方をしてしまった。

しかしだ、言葉を意味に縛り付け、別の国で誤用されることを批判するのは、ニーチェ哲学が批判した「眺望固定病」であり、「特定の視点からの景色を絶対視して疑わなず、それを真理としてしまう状態」である。言葉は生き物だ。新たな意味が加わり、変化するのが言葉であり、言葉により人間も変化していくわけだ。

「混ぜる」という極めて使用頻度の高い動詞が、「太鼓」が米国で転生した「ジャンルとしてのタイコ=Taiko」を修飾することにより"Maze Daiko"という固有名詞が誕生した。そう考えれば、全米のタイコ集団に散見される妙な名称は、文化の創造的誤解というより、言葉の再創造と呼ぶべきなのかもしれない。

Maze Daikoがどんな「混ぜ太鼓」を聴かせてくれるのか、楽しみだ。

Mazeru is the Japanese word for "mix" and taiko (daiko) is the Japanese word for "drum". Maze Daiko creates an exciting mix of instrumentation and rhythms with the physical elegance and powerful sounds of taiko. Ensemble members include: Janet Koike, Kathryn Cabunoc, Carolyn West, Cristine Sato and Bean (aka Tina Blaine - also featured on djembe, dumbek and marimba), plus special guest artist, Meri Mitsuyoshi playing fue (Japanese flute). Maze creates intricate rhythms that fill the stage with energetic choreography and vibrant sound. The group is available for school shows, festivals, concerts and corporate events.



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